OP-AMPはオペレーショナル・アンプリファイヤ、オペアンプ、演算増幅器とも呼ばれる、アナログ回路の代表選手です。
非反転入力・反転入力・出力の 3端子をもって、記号では 3角形で書きます。
TL082は代表的な2個入りOP-AMPです。 |
OP-AMPは非常に高いインピーダンス(とりあえず抵抗と同じような物と思ってください)の入力ピンがあり、非反転入力にプラスの入力があれば、プラスの出力が出ます。
反転入力にプラスの入力でマイナスの出力になります。
OP-AMPは非常に大きな増幅率を持っています。TL084で最小が25,000倍、標準で200,000倍詳しくは個別データシートによります。 1/1000V=1mVの入力で、25Vの計算になりますが、当然ですが電源電圧以上にはなりません。
OP-AMPは非反転と反転入力の差の電圧を増幅します。反転入力と出力を短絡して、非反転入力に 1Vを与えたとします。反転入力は出力と同じくなるので、
出力は 1-(1/25000)=0.99996Vから1-(1/200000)=0.999995Vになります。どちらにしても 1Vって考えてもかまいませんね。
この回路はボルテージ・フォロアやバッファといって重要な回路です。
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入力電圧は ICの 3PINと GNDの電圧で、出力はそれぞれ 1pin、7pinと GNDの間で測定します。ボリウムを廻し過ぎると出力が限界(飽和)まで行きます。
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OP-AMPには”イマジナルショート”という現象があります。非反転と反転のpinが見かけ上短絡しているという意味です。
裸のゲイン(オープンループゲイン)が非常に大きいため必要とする差の電圧が極僅かのため見かけ上同じ電圧に見える現象です。出力電圧の一部を反転入力に戻す(フィードバック)
ことにより正確な増幅が可能です。
図5-4で Inが 1Vなら 6pinも 5pinと短絡なので 1V、更に R2も 1V、R1も 1Vで Outは 2V:別の見方をすると Outの 1/2が Inと同じ。
非反転アンプのゲインは、R1/R2+1倍になります。
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R2が出力 1に入り 5pinが GNDになっています。
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Inが1Vなら 6pinはイマジナルショートで GNDなので電流は 0.1mA流れる。しかし 6pinの入力インピーダンスはとても大きいのでその電流はそのまま R1に流れる。 R1の電圧は 1Vとなり 6pinから 7pinに向かって電流が流れるので、6pinが 0Vなら 7pinは -1V。
もしも R1が 20kなら R1の電圧 2Vとなり Outは -2Vとなる。
反転アンプのゲインは、-R1/R2となります。